第四章

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翌日、早朝。 「おはようございま~すっ」 天窓から光が降り注ぐ明るいロビー、行き交う人達は朝からバタバタと忙しいそう。 その間を足早にすり抜けて、私が向かったのは八階。 YRI出版 編集部フロア。 「おはようございまっ……!!?」 勢いよく扉を開けると、奥までズラッと並んだデスク、そこにいた全員の視線が一斉に私に集まった。 時間が止まったのか…… と、ドアノブを掴む手にジュワッと汗が滲んだ 瞬間、動き出した時間。 電話のコール音、せわしない足音、罵声に怒声。 中には軽い会釈をしたり、おはようと控えめに返事をしてくれる人もいたけれど、大半は無視だった。
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