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「一ノ瀬~…………あ、悪ぃっ」
背後から聞こえたノック。
間髪入れずに姿を現した宮我は、うっと言い淀んで少しだけ後退した。
返事も聞かずに入って来ておいて
……何を今さら。
「……いいよ、乾かしてるいるところだから」
「へぇ……、土井さんとこの話纏まったんだ?」
宮我が腰を屈めてマジマジと眺めるのは、テーブルの上に置かれたスタディ模型。
建物の外観や間取り、空間と物の収まりを目で見て検討する為に作る……ドールハウスのようなもの。
といっても、それは簡易的。
スレンチボードという型紙を張り合わせただけで色はついていない。
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