第三章

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「お前って本当手先器用だよな~?この間なんか個人的に依頼頼みたいって……高層マンションの展示模型だっけ?もう、模型士一本で食ってった方が金になんじゃねえの……?」 宮我が俺の手を取り、指先を舐め回すように見た後その顔を上げた。 わざとらしく瞳を潤ませて。 「離せよっ……!気持ち悪ぃな!!」 「ふはっ、焦ってやんの~!!残念ながら僕ちんは女の子にしか興味がありませ~ん」 残念でもなんでもねぇっつうんだよ…… 「つうか、……話があんじゃねえの?」 「あ、そうそう。その事なんだけど……前にもチラッと話しましたがぁ~」 「行かない」 「はっ?!まだ、何も言ってねぇし!!」 「お前の顔で大体わかったの」 どうせ、合コンだの飲み会だの。 口を開けばそればかり。 一体こいつはいつ仕事してんだ……?
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