第十一章

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「良いエステ紹介するわよ」 「えっ………………!?」 きいちゃんに気を取られている間に、私の背後に立っていたのはチーフ。早口過ぎてなんて言ったのかまでは聞き取れなかった。 「エ、ス、テ。独身女は自分磨きに限るわよね」 「え……あ……。はぁ……?」 チーフがセカンドバックから、一枚のチケットをスッと取り出して私の前に。 優待券……?? 「いいんですか……?」 「ご覧なさい。……ツルッツルでしょう……?婚活パーティでも褒められたのよ。君は茹で玉子のようだっ……てね」 そう言って頬をポォッと染めた。 その彼と良い感じなのかな……?こんな女性らしいチーフの表情初めて見たよ……。 「ありがとうございますっ……!!」 顔も名前も知らないけれど、その男性にはぜひ頑張って貰いたい。 この会社の平穏のためにもっ……!!
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