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第十一章 #2
翌朝、土曜日。
私の睡眠を妨げたのは……
ベッドに横たわる、私の頭側。
一枚の壁を隔てた向こう側から聞こえる、ガタンゴトンうるさい物音と、数人の話し声だった。
「……引越し……?寝かせてよねっ……」
私の部屋の左隣、301号室は私がここに引越して来てから半年間もの間空いていた。
角部屋って人気あるんじゃないのかな……と、よく不思議に思ったものだ。
隣人が節度のある常識人である事を願い……、私は再び気持ちの良い眠りに落ちた。
出来ることなら……、二度と目は覚ましたくなかった。
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