第十四章

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『藤真が……好き。大好き……なの』 あの夜、その言葉を聞いた時は、ああ、もう俺死ぬのかなって本気で考えた。 弱りきった那緒が、俺の体に必死で抱き付いてくるから 夢オチとかやめろよ…… って、自分を殴った位だ。 『…………藤真は……?』 『……お前は……、男なら誰でもいいのかよ』 『そんな事っ……ない』 『だったら、俺だって……同じだ』 那緒が満足したように笑って、俺も照れくさくて笑った。 やっと…… やっとだ……って、思ったのに。
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