第十三章 #2

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枕を払いのけ、体を起こすと…… 藤真は着替えの真っ最中だった。 と、いっても パーカーは私が着ているため、彼はズボンと薄手のシャツだけ……という軽装。時期的に寒くはないだろうけども…… 「あの……これ……」 「…………んな、汚ねぇもんいるか!!!」 「なっ…………」 私が着たから……汚い……と? それを捨て台詞に立ち上がった藤真は、激しく足を踏み鳴らし、部屋を出ていった。 ほんの数秒も経たず、また隣の部屋から乱暴な扉の開閉音。 嵐が……去った。
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