第十四章

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外に出たついでに……と、近所のコンビニで昼食を買った。 その袋をぶら下げ、再び事務所へと戻ると……菅原が血相を変えて走り寄ってきた。 「ああっ……!また、そんなもの買って……。栄養が偏っちゃいますよ!?また、過労で倒れたらどうするんですか!?」 「お前は俺の母親かよ……」 「何度も言ってるじゃないですか!!私がお弁当作りますって!!な、なんなら……夕食も……」 「遠慮しとく」 「そんなぁ……」 ガクッと肩を落とした菅原。それを、見越したように受付のカウンター、電話が鳴った。 いつまでも出ようとしない彼女に、反対側から所長のゴホンッと注意を促す咳払いが聞こえた。 「はい……。相野原建築設計事務所でございます。はい……。ええ。……日にちはいつ頃がよろしいですか……?」
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