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「やっと……那緒を手に入れた。二度と離す気ないし、誰にもやらない。よそ見しやがったら……殺すかも」
繋いだ手の温もりとは裏腹に、悪意に満ちた藤真の微笑み、重低音な声、背筋にゾクゾクッと寒気が走る。
豹変……?
「っ……はは……急にどうしたの……。怖いって……!?」
引き寄せるようにして、彼の体が覆い被せられる。
これ以上縮まらない肩に、藤真の腕の力がギリギリと食い込んで少し痛い。
「先に言っとくけど。もう……、優しくなんかしないから」
「今まで優しくしてたつもりあったんだ……」
「そりゃあ……、ドロッドロに甘やかしてただろ?お前がアホ面下げて罠にかかるのをずっと待ってたんだから……」
「んんっ…………!?」
私の唇を噛み付くようなキスが塞いだ。
こっちの都合なんか気にしない、強引で荒々しい彼の舌が口内を好き勝手に動き回る。
絡み合う唾液の音に……目が眩みそう。
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