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胸に鎖骨に……次々に咲く赤く小さな華達。
マーキングでもしてるみたいに……彼は舌で場所を選んではチュッとリップ音を鳴らした。
「那緒は……誰の女?」
「そういうのやめてよっ……」
少しでも身じろぐ態度をすれば、壁に押し付けるようにする彼の体重が重みを増して……
口答えは許さない
と、でも言いたげに
「いっ………………!?」
胸の先端、歯をたてる。
「足……開けよ」
「や、だっ…………」
「俺の言うこと聞けないの?」
「……っ…………」
なんで、私は忘れていたんだ……
そうだった……
この男は昔から……
サディストの血が多く流れていた。
私が泣けば泣くほど喜ぶような……、癖が元からあったんだ。
それを、今さら思い出すなんて……!!
「……後悔しても遅い」
と、楽しそうに口角を緩める藤真。
またしても、私の思考はお見通しらしい。
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