第十七章

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胸に鎖骨に……次々に咲く赤く小さな華達。 マーキングでもしてるみたいに……彼は舌で場所を選んではチュッとリップ音を鳴らした。 「那緒は……誰の女?」 「そういうのやめてよっ……」 少しでも身じろぐ態度をすれば、壁に押し付けるようにする彼の体重が重みを増して…… 口答えは許さない と、でも言いたげに 「いっ………………!?」 胸の先端、歯をたてる。 「足……開けよ」 「や、だっ…………」 「俺の言うこと聞けないの?」 「……っ…………」 なんで、私は忘れていたんだ…… そうだった…… この男は昔から…… サディストの血が多く流れていた。 私が泣けば泣くほど喜ぶような……、癖が元からあったんだ。 それを、今さら思い出すなんて……!! 「……後悔しても遅い」 と、楽しそうに口角を緩める藤真。 またしても、私の思考はお見通しらしい。
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