第十七章

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「信じらんないっ……!!わかってたなら言ってよ……!?」 「教えてたら……もう少し大人しく出来た訳?」 「それは……」 壁に背を預けて座る藤真が、私の首筋にソッと手を這わせて引き寄せる。 まだ少しだけ上気する彼の胸板、逆立っていた心が穏やかになるのを感じた。 「……もう、眠たい……」 「俺も……」 「ねぇ、私の部屋で一緒に寝よ?」 ここは寝袋しかないし、倉庫みたいに窮屈だし。 それにまだ……、離れたくない。 「何それ……、甘えてんの?」 「……そ。甘えてるの」 さっきまでの俺様っぷりが嘘みたいに……、目をトロンッとさせた藤真がフッと息を漏らして笑う。 その綺麗な横顔に 好きが……また、一つ積もってゆく。 今度は絶対に。……忘れないよ。
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