第十五章 #2

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第十五章 #2

「お前の部屋空き巣でも入ったの?すっげー騒がしいのな」 嘲笑を含んだ声が、仕切り板を隔てた左側から聞こえ、私は体を前のめりして隣のベランダを覗き込んだ。 顔はギリギリ見えないけれど……、そこに彼はいた。 「……そこで何してんのよ」 私同様に柵に寄りかかる藤真の肘だけが確認出来る。 どうやら、向こうも一人みたい。 「自分の部屋で何しようと勝手だろ」 「いちいち可愛くない奴!!」 「はっ……?お互い様でしょ」 だから、そういう所だっつうの……!!
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