第十八章

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「はい、どうぞ!これでいいんでしょ!!」 お風呂場に入り、暴君に所望された品物を差し出すと 私が入浴する分にはゆったりとしていたバスタブ内、今は藤真が体を器用に折り込んで浸かっている。 なんか、窮屈そうだな……。 「では、ごゆっくりっ……どっ!?」 再び部屋に戻ろうと踵を返した時、彼の手によりキュッと回された蛇口、ザザーと流れ出たシャワーが私の頭上に降り注ぐ。 「っ…………」 私、さっきお風呂入りました。 しかも、今は服を着ています。 「なんだよ、その面。まるで、俺が我が儘言ってるような態度だなぁ?」 「だからって……こんな、仕返しする……?」 「ムカついたから。……なんならもう一回入れば?顔面まだ汚れてる」 この……、クソガキ……。

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