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第十八章 #2
屈辱に耐え兼ね、顔を逸らした私を藤真は許さなかった。
片手で頬を潰すようにして私の顔を掴み、グググっ……と、手に力を込めて正面を向かせる。
……嘲笑を浮かべる彼が、涙で歪む。
「……その顔、すっげぇ可愛い……」
「っ…………!?」
感情を煽られたように、フェロモン全開の藤真が熱っぽい息を吐いた。
壊れてる、狂ってる、ネジが一本足りないの?
どうしてこの状況で……
そんな言葉が出るのかがわからない。
「明日もあるし一回で終わらそうと思ったけど……、これじゃ無理かもな」
「……やっ……!?あっ……」
振り落とされないよう必死にしがみつき、不定期に漏れる私の声は我慢を知らない。
全ての思考を止める快楽に……、今日も溺れる。
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