第二十章

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「あの、どちら様ですかぁ……?」 「なっ……ひより!あんた、親友の顔も忘れたっていうのっ……!?」 「っ……ふふっ」 二人のやりとりに堪えきれず吹き出して笑ってしまう。 「……なんちゃって。冗談だよぉ。怒らないで?来てくれてありがとう。ちぃちゃん」 「ったく、あんたは……。那緒も笑ってんじゃないわよ!!」 「ごめん、ごめんっ……!」 懐かしいな、この感じ……。 三人とも小学校から互いを知っているとあって、久々の再会だという事も忘れそうな空気感。 特に千春は少し天然なひよりのお姉さん的存在だったから……余計に今日という日が感慨深いみたい。 口では怒っているけど…… 「なによ!!」 「千春……ちゃんと、ハンカチ準備した?」 「っ……おかげでバッグがパンパンよ!!」 「ふふっ……」 やっぱりね。
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