第二十章
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「……緒っ……」 「…………」 「那緒っ……!!」 「っ……!?」 右肘の辺りを小突く千春に気付き、ハッとして顔を上げると 目の前の景色が瞬時に切り替わった。 離れてゆく彼の背中から……、私を不思議そうに覗き込む千春のドアップへと。 「具合でも悪いの?さっきから呼んでるのに……」 「ごめんっ……ボーっとしてた」 「はぁ……?何よ、それ」
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