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すでに、カウントダウンは始まっている。
「3、2、1……」
その合図で、ひよりの手から空高く放り投げられたブーケのリボンが風にはためき眩しく光った。
誰よりも早くそれに反応を示したのはもちろん千春。
元バレーボール部という経験から、彼女はブロックの要領で高く飛び上がり、指先にブーケを捉えた。
「っ…………」
間に合わなかったか……。
と、よろめきかけたその時
千春の指先で一度バウンドしたブーケが急な方向転換。
ポスッと私の腕の中に飛び込んできたのだ。
「ええっ……!?」
しばしの沈黙の後、ワァッと歓上がった歓声と拍手。
千春が恨めしそうにこちらを見る中、当の私はブーケを抱き締め呆然とするばかり。
信じられないっ……!!
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