第二十一章

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「今日のひよりん最高に可愛い!!」 「圭くんの方が素敵だよ?」 他人を踏み入れさせない新婚ワールドを、私と千春は遠い目で見守り続け…… 「……那緒、さっきはごめん」 「ううん……、私の方こそ」 こうして、不毛な闘いに幕を落とした。 「もう、見てらんないわ!このバカップル達っ……。私、お代わり貰ってくるけど那緒は……?」 と、千春が空になったグラスを高く上げた。 「私は……、まだいいかな」 「あ、そ。じゃあ、行ってくる」 お酒は藤真に止められていたから、今日の私はウーロン茶。 まだ、半分以上も残っている。 律儀に守る必要もないのかもしれないけど……、なんとなく。
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