第二十二章

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夜の風が熱くなった頬を冷ましてくれる。 隣で仕切りに喉元を気にする彼は可哀想な程ガラガラ声。 それもそのハズ。 圭ちゃんが一生のお願いを何度も使い、次々に選曲し、藤真に歌わせていたのだから。 「凄いね、藤真。ドラムの尚樹さん……だっけ?メンバーに入らないかって誘われてたじゃんっ」 「酔っ払いの言うことだろ」 「そうかなぁ……」 マネージャーに電話越しに藤真の歌声を聴かせたり、名刺をくれないかとせがんだり…… 冗談にしてはやり過ぎじゃない?
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