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「…………くしゅっ」
ううっ……、汗が引いた途端一気に冷えてきたかも。
その時、
肩にフワリと掛けられたのは藤真のスーツの上着。
彼の甘い香りが私を包む。
「んな、薄着してっからだ、馬鹿」
「っ…………ありがと」
藤真が優しいなんて……、ちょっと気味が悪いけれど
それでも……、嬉しかったり。
「ああっ……」
人通りも少なくなってきた路地、ふいに目についたのは焼き鳥屋の赤ちょうちん。
店先からはタレの焦げる匂いがプンプンと漂っていて……、昼間からフレンチやイタリアン等……お洒落な食事ばかりだったせいか……、妙にそそられる。
「…………」
「もう、一軒行くか」
「えっ……いいの!?」
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