217人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「日常会話をしていたまでだが?相変わらず器の小さい男だな……」
「ああっ!?俺のどこがっ……」
煩わしそうに眉をしかめた矢野くんが、ハァッと深い息を吐いた後、私とバチっとその視線を合わせた。
そして、一瞬の微笑。
……間違いない。藤真は気付いていないけど、矢野くんはこの状況を楽しんでいる……。
「さしずめ、那緒は囚われの姫だな。どうする?辛いなら俺が救いだしてやろうか」
「ええっ……」
そんなの急に振られても……反応に困る。
最初のコメントを投稿しよう!