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「お帰り~……って……、アンタ何よ、その顔っ!!」
歩いて数歩の距離の実家に帰ると、昼食の準備をしていたらしい母さんが俺を見るなりギョッと目を丸くした。
今の俺はどれだけ酷いんだろうか……
「風呂入る」
「あちゃあ~。たった今、お父さんが入ったばっかりなのよ。直ぐにご飯出来るから……、ちょっと待っててよ!ね?」
タイミングの悪さにため息をついてから、カウンターキッチン横のダイニングテーブルの椅子に腰をおろした。
実家というものはとにかく楽。
座ってるだけでどんどんと料理が運ばれてくるのだから。
「どう?美味しい?さばの味噌煮。好きだったでしょうっ」
「まぁまぁ」
「相変わらず反応薄いわねー!!?お父さんなら毎回跳び跳ねて喜んでくれるのにぃっ!!」
キィッと目をつりあげながらも、その手元は俺の分の茶を湯飲みに注いでいる所。
これが那緒なら……
たぶん、そっぽ向いてストライキでも起こしてんだろうな。
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