第二十四章

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「ねぇ、ねぇ、ねぇ」 「…………何」 「アンタ達って今はどうなのよんっ」 「どうなのって何だよ」 「もう、じれったいわね~。那緒ちゃんと仲良くやってんのかって聞いてんのよ。私、おばあちゃんになる心の準備はとっくに出来てるのよ?」 「熱っ……!?」 テーブルに頬杖をつく母さんが、ソワソワと体を左右に揺らす。 一瞬動揺して茶を吹き出しかけた。 「はぁ~、サッパリしたなぁ……。お、藤真。遅かったじゃないか。どうだった、結婚式は」 その時、風呂から上がったばかりの父さんがリビングにやって来て話の流れを変えた。 「父さん……サンキュ」 「へ……?」 「こら、藤真っ……私の話が終わってないじゃないっ!!もう、お父さんったらぁ~」 「僕、何かしたかなぁ……?」 母さんのぼやきを立ちきるようにしてリビングの扉を閉めた。
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