第二十四章

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「はぁっ…………」 熱めの湯船に浸かりながら、天井にモクモクと立ち込める湯気を見上げてホッと一息。 体だけじゃなく心まで生き返る。 まさに、そんな感じだ。 「っ…………」 昨日、一晩寝ずに考えた俺は、朝一番の電車に乗ってある所に向かった。 あの日、練習をサボって那緒の母親に会いに行ったように 圭とひよりの結婚式を後回しにして……、また。 そもそも、人の幸せなんか祝ってる場合じゃなかった。 思い付いたら即行動。 いつだって、那緒の事しか考えられない俺は……数十年経った今でも変わってないらしい。
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