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『まぁまぁ可愛い、飯も……なかなか美味い、馬鹿、間抜け、おっちょこちょい、ズボラ……ドジ……ブス……いや、これは違う』
墓石の前でブツブツ言う俺がよっぽど奇妙だったのだろう。
通りがかった坊さんのゴホンッと強めの咳払いに、
なにやってんだ、俺は……
と、頭を抱えた。
悩めば悩む程に、どつぼにハマる。
『……一緒にいたいってだけじゃ……駄目かな』
アイツが誰よりも必要で……、怒ってたって泣いてたってそれでも好きで。
いつかフラッとどっかに行っちゃうじゃないかっていつも不安になる。
『……もう、いいよな?俺……、散々悩んだよ』
那緒がいつもしていたように、墓石に額をつけて目を閉じた。
どうしても……、うんっと言って欲しかった。
幽霊でもなんでもいいから。
俺の大切な人の大切な人に、大きく頷いて欲しかった。
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