第二十五章

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コーヒーを一口口にした柊子は、カップについた口紅を指先で落としながら余裕たっぷりに笑った。 「昨日は……彼がどうしても会いたいって煩くて。ショック受けないでね?男の人ってそういうものだから」 と。 その時、柊子の向こう側 カフェ入り口の扉が開き、チリリンッと来客を知らせた。 楽しそうに微笑み合うカップルの姿。 私はそれを黙って眺めた後、彼女に真っ直ぐ向き直った。
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