鈴花

5/7
前へ
/25ページ
次へ
その日から茜は鈴花を私達から遠ざけ始めた 話し掛けられても適当にしか返事をしなかった 茜がクラスの子にも話したのか、皆も鈴花に話し掛けなくなった 私は話し掛けられたら返したが、教室の空気が変わったことは察していた しかし、何もしなかった 茜に嫌われたくなかった 皆の標的になりたくなかった でも、鈴花は嫌いじゃなかったから、無視は出来なかった 私はクラスの中で、どっちにもつかない、蝙蝠のような存在だった なにもしないのは彼女を見捨てることと同じことだったのに…
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加