第2章

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「・・・あれ?君は・・・」 ライブハウスの受付にいたのは、あのイケメンだった。 「あ・・・チケットとかないんですけど。」 いきなり来てしまって失敗したかな、と思ったけど、ここまで来てしまったら仕方がない。正直に伝えると、 「ちょっと待っててね。」 と、ふわっと笑って中に入っていく。 ああ、あの人、あんな綺麗な笑顔をするんだ・・・と、ぼーっとしてると、 「須賀さんが入っていいって。あ、でも、フロアじゃなくて、須賀さんとこいってね。」 そう言って、俺の背中を優しく押した。 「すみません・・・」 なんとなく、この人の手の熱がじわっと俺に浸みこんでくるように感じたのは気のせいだろうか。
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