第2章

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「お客さん、悪いけど、彼はやめておいたほうがいいですよ。」 すっと俺の背後に立ったのは、あのイケメン。 「もう、なんで、邪魔するかなぁ。」 ちょっと拗ねた感じで言うところを見ると、この人とは知り合いなのだろうか。 「青少年保護条例で捕まりますよ。」 「え。」 そう言って俺をまじまじと見る。 俺って、そんなに老けて見えるんだろうか。そもそも、俺みたいなのが、この時間にここにいちゃまずいのか。 「行こうか。」 そういって、この人はフロアから俺を連れ出した。 「あ、ありがとうございました。」 「・・・危なかったね。」 クスクスと笑っているイケメンは、"キラキラ"という音がしそうなくらいな笑顔で、びっくりする。 「あの・・・すみません、お名前聞いてもいいですか。」 思わず、無意識に名前を聞いてしまっていた。
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