第2章

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「まぁ、無事だったんだから、いいか。」 ガハハハと豪快に笑いながら、仕事に戻る須賀さん。 奏多さんは、そのまま戻ろうとしていたので、思わず声をかけてしまう。 「奏多さんも、バンドとかってやってるんですか?」 「俺?一応、やらせてもらってるけど、大学入って始めたばっかりだから、キミたちみたいに上手くはないよ。」 苦笑いしながら答える奏多さんも、何気にカッコイイ。 「え、奏多さんって、いくつなんですか?」 「19。大学1年だよ。」 「ええぇぇっ?」 もっと年上かと思ってた・・・。 「なに、俺って、そんなにオジサンっぽい?」 「あ、いや、そんなことないです・・・」 フフフっと笑った顔が綺麗で、見惚れてしまう。男の人でも、"綺麗"って思えるんだ、と、自分の思いに驚いてしまう。
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