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「ってぇなぁっ!」
「だったら、さっさと歩け。ほれ。」
もう一度、蹴りあげると、大慌てで走り出す。
それをのんびり追いかける俺。
「もうっ!余計に汗かいたじゃねぇかよぉ」
シノはぶーぶーと、文句を言ったけど、ライブハウスの中に入れば、すでにエアコンが効いてて、すぐに汗が引いていく。
「ちーっす!」
前を歩くシノの挨拶の声の後に、俺も中に入ろうとしたら。
「え~~~~っ!なんで、瀬尾ちゃんがいるの~~~~っ!」
シノの叫び声。
は?瀬尾?
シノの後ろからのぞきこむと、確かに、俺たちの高校の後輩の瀬尾の姿が見えた。それも、奏多さんの隣に。
なんで?
一瞬だけプチパニック。
その瞬間にシノは、瀬尾のほうに駆け寄ろうとした。
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