第3章

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「ってぇなぁっ!」 「だったら、さっさと歩け。ほれ。」 もう一度、蹴りあげると、大慌てで走り出す。 それをのんびり追いかける俺。 「もうっ!余計に汗かいたじゃねぇかよぉ」 シノはぶーぶーと、文句を言ったけど、ライブハウスの中に入れば、すでにエアコンが効いてて、すぐに汗が引いていく。 「ちーっす!」 前を歩くシノの挨拶の声の後に、俺も中に入ろうとしたら。 「え~~~~っ!なんで、瀬尾ちゃんがいるの~~~~っ!」 シノの叫び声。 は?瀬尾? シノの後ろからのぞきこむと、確かに、俺たちの高校の後輩の瀬尾の姿が見えた。それも、奏多さんの隣に。 なんで? 一瞬だけプチパニック。 その瞬間にシノは、瀬尾のほうに駆け寄ろうとした。
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