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バタン!と勢いよく部室の扉を開けた姉貴は、いつものごとく迫力満点。
長い黒髪を、無造作に流して入ってくるあたり、絶対、俺たち以外を意識しての登場に違いない。
たっぷりした麻のブルーのシャツに、ボタンを二つほど開けてるせいもあって、余計にわかるデカイ胸。
細身の白のパンツは、嫌味なくらいに、細くて長い脚を強調している。
そして、いつもつけてる甘い香水。
その匂いのインパクトの強さのほうが、印象に残るんじゃないか、と思うくらい・・・甘い。
「あ、兼田先輩ですかっ!」
急に入ってきた姉貴に、慌てて立ち上がって挨拶をする先輩たち。
「あ~、気にしないで~。保護者、保護者~。」
ニコニコしながら、先輩たちをスルーして、俺たち3人の前にやってきた。
「お疲れ様~!ステージ見た、見た!」
・・・母親に今日のステージの話をしたのが失敗だった。
絶対、そこから筒抜けだったに違いない。
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