第1章

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4日目、朝から雨が降ってきた。 学校に行きたくない 雨の日はとくに… シトシトと振り続ける雨を見上げ、気が滅入る私。 私の気持ちを言わずとも理解している母は、仕事に出かける直前。 『学校、休むなら…ちゃんと連絡だけは入れておきなさい、』 と、言った。 『………はい、』 決して、無理に行きなさいとは言わない母。 いっぱい心配させてるだろうに… ごめんね…… それから、学校に電話を入れ…私はベッドにゴロリと横になった。 ふと、脳裏を横切ったのは、岸上先生の事で… あの先生なら… 雨の日でも空に向かって、手を伸ばしてそうだな…なんて…… 想像したら、クスクスと笑みが零れた。 誰かを思って、笑うなんて、いつ以来だろうか…
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