第2章

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俺が大学に行く頃、悠介は就職で家を出ると言い出した。 なぜかうちまできて、晃も一緒に行くぞと勝手に決められてしまった。 うちの親なんて悠介の親と友達だから、即OKしやがった。 あれから時々キスを交わす程度の関係。 そこから先には進んでいない。 俺たちの関係はよくわからない。 大学受験で俺は彼女と会えなくなり、別れることになった。 相変わらず悠介はいろんな女と出歩いている。 あいつ何がしたいんだろうな…。 結局俺は悠介と同居?することになり、仕事で疲れて帰ってくる悠介に帰ってくるたびにキスをされる。 関係がよくわからないまま、ただ時間だけが過ぎていく。 最近、キスをするたびに胸のあたりがズキンと痛む。 俺自身もよくわからない。 それでも、ある日次の日が休みだからと仕事帰りに飲んで帰ってきた悠介を拒むことさえ出来ず、俺は初めて男に抱かれるという体験をした。 興味だけで出来ることではないことに気づいたのは全てが終わった後だった。 今までに味わったことのない快感に溺れ、ただ悠介だけを求めてた。 朝になってお尻の痛みと、体内の異物感を感じ、自分が何をしたかを思い出した。 隣でぐっすり眠る悠介の顔を眺めながら、こいつは俺のことなんて数多くいる女と同じようにしか思ってないんだろうなと思ってしまう。 それでも今はこの関係でいいやと思い、ひとり布団を出てシャワーをしてリビングへ行く。
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