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佐々木さんは押し黙っており、否定もしていない。 「佐々木さん、今の話本当なんですか?」 「・・・やっぱりあなた、詩織ちゃんの妹さんなのね。」 本当に、この人が。 普段の優しい姿からは想像もつかない。 「あなたのその顔、声。本当にそっくりね。全く・・・憎たらしい」 「え?」 今、なんて? 一瞬で佐々木さんの優しかった顔は冷徹な表情へと様変わりしていた。 こんな顔、見たこと無い。 見たく、なかった。 「あなた達姉妹は、昔私の旦那を寝とった女にそっくり。視界に入るだけで本当に目障りだわ」 「へ?それだけ?」 佐々木さんは観念したものの反省している様子は全く見受けられなかった。 「そうよ。醜い私の顔を見下して嘲笑っているんでしょう?消しされて清々したと思ったのに、なんでまた同じ顔が現れるのよ」 殺害の動機は逆恨み。 しかも憎んだ女に似ている、それだけの理由で。 「う、うあああああぁぁーーー!!」 香織は悲痛な叫びと共に佐々木さんめがけ飛び込んだ。 ーーーー。 あれ、ここは・・・。 いつの間にかまた白い空間に俺はいた。
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