4/14
前へ
/14ページ
次へ
「あらあら、こちらこそ息子が出来たみたいで嬉しいのよ。ゆっくりしていってね、香織ちゃん」 佐々木さんとの挨拶を終えた俺達は『104』と書かれた部屋に入った。 部屋は1R。 服やコンビニ弁当のゴミが散らかっている。 「お邪魔しまーす!うわっ汚い!」 はっきりと言われてしまった。 「しょうがないだろう。」 「しょうがなくないよ、やる気出せよ!」 部屋も暑いのに香織は暑くなる。 「わかったよ片付けるよ。」 「よし!手伝ってあげよう」 妙に上から目線の香織と二人で片付けを始めた。 終わったのは2時間後だった。 「ふう、だいぶ綺麗になったね!」 足の踏み場もなかった部屋が見違えるようになった。 「ありがとう。助かったよ」 まあまたすぐ元に戻ると思うけどな。 その夜のこと。 香織の作ってくれた料理を食べ、床に就いた。 いつもよりも早く寝付くことが出来た。 ーー「...うっぉ...あ」 いつもの夢だ。 でも、どこか違う。 またしても夜中に目を覚ましてしまった。 「・・・またあの夢か。」
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加