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「結婚してたんだね!知らなかったよ。おめでとう。」
気持ちを誤魔化すように祝杯の言葉を述べると拓斗はハニカミながら答えた。
『ははは…ありがとう。』
すると赤ん坊が泣き出してしまった。
立ち止まってしまったので機嫌を損ねてしまったようだ。
『あっ、じゃあ俺たち行くわ。またな!』
「うん、またね…。」
そう言って手を降った。
‘また’なんてないくせに…
泣き出してしまった赤ん坊を奥さんの腕から抱き上げると愛しそうに見つめあやしていた。
その直後、その愛しそうに見る目は奥さんへと向けられた。
「『ずっと待ってるから』…かぁ。」
キュンとした胸は微笑みへと変わった。
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