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「―なるほどな…あ、です!…でもそれならまずあなたの仲間の人たちから戻すことにしましょう」
「え、そんなにすぐにできるものなんですか?」
茜が質問すると、悠哉は女の人が放ったエネルギー弾を斬り裂いたあの剣を他の3人の方に向けた。
「あの!やめてください!…友だちなんです!」
「大丈夫、死なせはしないから、いいから見てて」
そういうと3人に向けられた剣が眩い光を放ち、3人を覆った。
「…あれ?僕たち何をしてたの、ていうかなんで私服?」
初めに気がついたのは雪だった。
「雪!よかった、元に戻って、今まで3人とも遊びに行こうとしてたのよ」
「あれ、遊びは昨日終わって今日は学校だよ?」
「うん、だからおかしく思ってて…そしたらこの人が助けてくれたの」
茜が指した方向を見るとそこには妙に髪が立った青年がいた。
「あ、あなたが僕たちを助けてくれたんですね、ありがとうございます」
雪が悠哉に向かって深く礼をすると、悠哉は雪のほうを見て言った。
「いや、別に気にする必要は無いっすよ、これが俺の仕事なんで」
(この人の性格…なんか似てるな、アイツと)
雪と悠哉がそう話していると―
「う…ん、俺は…何をしていたんだ。おい、雪、隣りにいるそいつは誰だ」
「この人は僕達を助けてくれた恩人なんだから感謝しなきゃいけない人だよ」
「そうか、すまない、感謝する、ありがとう」
「あ、はい…」
(次はあの野郎の性格にそっくりだな…そういえば今どうしてんだろうな)
新たに目覚めた実の性格を見るとまたも一人の男の存在を思い出した。
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