第1章

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「ずっと待ってるから」 あの人のいつもの口癖に私は、くすくすと笑って晴さんに抱きついた。 「ずっと待たせてあげるから、覚悟しててよね」 はいはい。とあの人は笑って私の頭を撫でた。 「友梨さーん!」 ときみちゃんが私のベールをかぶりながら走ってくる。 ヒラヒラとベールのレースと ふわふわの髪の毛と一緒にゆれて キラキラして見えた。 きみちゃんの笑顔と彼の照れた笑顔をみて 私は、幸せな気持ちになった。 「ねぇ、晴さん。私、今とってと幸せよ」 ヒールであの人との差があまりない今、少しだけ背伸びをして彼の唇に触れた。
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