第1章

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私の目の前には純白のタキシードを来たあの人がいる。今から私は、この人と結婚式をあげるのだ。 そっと、参列者の席をみれば彼が、彼女と一緒に座りこちらを微笑んでいる。 指輪の交換が終わり、ベールがめくられて、視線をあの人へ向ける。 「友梨。本当に後悔しないんだね」 小さな声でそっとあの人は囁いた。 「えぇ、貴方と結婚しないほうが後悔するわ」 そう私が小さく返せば、あの人はくすりと笑って私の額にキスを落とした。
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