第1章

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
B「おっ」 A「あっ」 中学生のBは部活帰り。 いつもの丘を通っていると、そこに見知った顔を見つけた。 なにやら小さな箱を大事そうに抱えている少女。 B「……姉ちゃん、何やってんの」 A「あぁ、もう。なんでアンタに見つかっちゃうかなぁ……」 そう。そこに佇んでいたのはBの、実の姉だった。 少女は明らかに残念そうに、肩を落とした。 B「そんなに俺と会うのが嫌かよ」 A「うん、嫌」 B「少しはオブラートに包めよな……」 高校生の姉が何故ここに佇んでいるのかBは一瞬疑問に思ったが、今日がバレンタインデーであることを思い出す。 B「はっはぁーん。さては誰か想い人を待っているところでしたかな?」 A「うるさいなー! もうっ、私に構うな!」 B「はいはい、じゃあ俺は先帰ってるよ~」 Bはそうからかって、この丘を後にした。 B「……そう言えば俺の分あるか聞かなかったな」
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!