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学園祭は蒼野先輩と一緒に廻ることになった。
「いいか。
学園内での飲食物にはとにかく気を付けるんだ。
南雲が触れたと思われるものは絶対に口につけてはいけない」
「気を付けますよ。
…ところで、1年C組のメイドカフェに行きませんか?友達から何枚かチケットもらってるんで」
「俺の話を聞いていたか?」
「わかってますよ。
てもこれはC組の女子だけがやってて、男子は違うことやってるみたいだし。しかも南雲君はC組じゃありませんし。大丈夫ですよ」
と言っても、本心は先輩とお茶がしたいだけだったり。
「仕方ないな…」
そう言いながら先輩も少し嬉しそうだ。
こうして私達はカフェの店内へと入っていった。
「このチケットのケーキセットを二つ」
「かしこまりました。
飲み物はいかがいたしましょう?」
「ホットコーヒーで」
「あ、俺も」
注文を聞いたメイドさんが下がっていく。
「メイドというわりに地味な制服だな。
男子の目を喜ばせる気はないのか」
「メイドさんは男子を喜ばせるためにいるわけじゃないですから」
「……あれ、そうだったか?」
そんな取るに足らない話をしていると、コーヒーとケーキが運ばれてきた。
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