ずっと待ってるから

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「あなたが好きです。私と付き合ってください。返事はいつでもいいです。私、ずっと待ってますから」 そんなセリフをめちゃんこ可愛い女の子に言われるのが夢だった。 けれどそんな夢、叶うわけがない。 何故ならそういうのはイケメン(外見とか中身とかが(どちらかと言えば外見))だけに許された、まさに人生ギャルゲー主人公だわーって奴にしか訪れないイベントだからだ。 悲しいことに俺はフツメン(外見とか中身とかが(どちらかと言えば外見))である。 フツメンに恋愛イベントは訪れない。 足がもつれて倒れたら目の前にはおっぱい、みたいな。 危ない!と言って女の子を庇ったらおっぱい触っちゃう、みたいな。 もうなんかとりあえずおっぱい見たいな。 とにかく俺にはそういう青春染みたイベントなどない。 このまま平々凡々とした高校生活を送るのだろうと思っていた。 ところが、だ。 俺は冒頭の様なセリフを女の子から言われたのだ。 学校の帰り道、公園に立ち寄った時のことだった。 女の子がいじめられていた。 それも複数の男達に。 なんとなく見苦しかったので助けたのだが、そのあとに言われた。 嬉しかった。 俺はギャルゲーの主人公になれたんだ、と。 夢が叶った瞬間である。 それは間違いない。 間違いないんだけれども。 女の子を見る。 俺に告白してきた、ちっちゃな幼女を。 水色の制服と思しき服を着ている。 胸にはヒマワリの形をした名札。 『あかり』とひらがなで書いてあった。 どう見ても園児なのである。 「今日はもう帰ります!」 あかりちゃんは身を翻して公園の出口に向かった。 彼女はそこで振り向いて、俺に大きな声で伝えてくる。 「私、ずっと待ってますからー!絶対に付き合ってくださいねー!」 「お、おう」 としか答えられない俺。 相手は幼女なので、当然、この告白には応えられない。 後日、丁重にお断りさせていただくつもりだった。 だけど次の日、その告白模様を誰かが見ていたらしく、俺は幼女に手を出そうとしたロリペド野郎という大変不名誉なレッテルを貼られた。 そんで二週間の停学になった。 マジウケる☆
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