花に嵐のたとえもあるさ

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同じ大学の1つ上の先輩だった彼と、私が21の時に付き合い始め、5年の交際期間を経てゴールイン。 交際期間も結婚してからも、大きな喧嘩や揉め事もなく、幸せな日々。 彼は口下手でシャイな性格だったので、「好き」や「愛してる」なんて甘い言葉をくれたのは数えられる程度だったけれど、日頃から彼からの愛情は感じていたし、満足だった。 それに、滅多に言わない彼が、素直に想いを伝えてくれた時の嬉しさといったら、この上ないものだった。 子供も欲しいね、なんて話もしたけれど、やっぱり2人で過ごす時間が好きだったし、まだまだ時間はたっぷりあるから急がなくてもいいんじゃない?という話になった。 そんな時だった。 彼の体が病におかされ、時間がないと分かったのは。
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