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琴ちゃんを求めて、いくら頑張っても届かない現実に絶望していた俺に、周りが見えないくらいの勢いで降り注いで、絶望から救ってくれたんだ。
弥生さんはいつの間にか、俺にとってかけがえのない大事な人になっていた。
でも、情けないんだけど、それに気づいたのは最近なんだ。
たぶん、弥生さんにはすごく不安な思いを一杯させてきたんだと思う。
俺が『藤代』の 跡継ぎになるって伝えた時は、琴ちゃんと結婚するって勘違いして身を引こうとしてくれた。
誤解だって分かった今も、複雑なんだろうな……
ずっと好きだった人の家に入るなんて、まだ未練があるって勘違いされても仕方がない。
弥生さん、ごめんね。
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