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「琴葉です。健(たける)君、総(そう)君、仲良くしてね」
初めて会った時、そう言って琴ちゃんは笑顔を見せた。
君の笑顔を見たとき、ドキドキした。たぶん、これが恋の始まりだと思うんだ。
それから長い長い片想いが続いていくなんて、小さな俺は全く気づいていなかったんだ。
琴ちゃんとの出会いは、母親の姉の家に遊びに行った時だった。幼稚園に入る前だから、たぶん3、4歳の頃だったと思う。
年上の女の子の笑顔にドキドキして何も喋れずにいたら、琴ちゃんに頭を撫でられたんだ。
「あら、可愛い」
そんな俺たちを見て、母親が写真を撮りだした。
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