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「琴葉ちゃんの言うことをよく聞くのよ。
琴葉ちゃん、二人をよろしくね」
「はい。向こうで遊ぼう」
「あ、こ、ころはちゃん……」
突然握られた手にびっくりして、咄嗟に変な風に名前を呼んでしまった。
どうしよう………
恥ずかしくてうつ向いていると、琴ちゃんの手が頭をそっと撫でた。
「言いにくいよね。琴ちゃんでいいよ」
「琴ちゃん?」
「上手。さ、行こう」
俺と総の手を取って二階の部屋まで連れていってくれる琴ちゃんが、すごくお姉さんに見えた。
その日は、琴ちゃんといっぱい遊んだ。
琴ちゃんはよく笑う子で、俺たちもずっと笑っていた。
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