5人が本棚に入れています
本棚に追加
俺の名前は、武藤 克樹(むとう かつき)
俺の前で、机に肘をつき話して居るのは、同じクラスで幼なじみの、遠山 いずる(とうやま いずる)
「なぁなぁ、海行こうぜ海!」
「海なんて毎日見てるだろう」
俺達の住む街は、静岡県の海辺
小さな港があり、穏やかで静かな街だ
海南高校3年、俺達は即ち受験生だ
就職するヤツも居るが、俺達のクラスは進学クラスだ
俺達の高校は、2年になると、進学クラスと就職クラスに別れる
俺と、すぐるは東京の大学に進学予定だ
「遊ぶのと、登下校で見るとは違うの」
あっそ
「ふーん…」
「高校最後の夏休みだぜ?梢も誘ってさ」
「アイツは無理だろう、日差しが強過ぎるし…」
俺は、そこまで言って黙った
俺の隣りの席は、春から空席だ
そこに、座る筈だった者は、もう学校には来れない事を俺は知っていた
最初のコメントを投稿しよう!