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「サハラなんかキライ」
「あたしも入江、キライ」
「気があうね~」
「そうだね。もうあんた。酒やめなよ」
「ねーさん、ねーさんぶらないでくださいよ」
「意味、わかんない」
「サハラの馬鹿」
「そうだね、あたしは馬鹿だよ。かないっこない片思いしてるし。ほんと馬鹿だよ」
馬鹿を連呼されて、先輩を思い出して泣きそうになる。あたしって、泣き上戸だっけ?
「好きな男はもしかして禁断の恋れすかあ?」
呂律の回らない入江を、あたしは軽く頭を叩いてやる。
「あんた、キライ」
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