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「ところで貴方達は何でこんな森の中にいるんですか?もしかしてギルドの人ですか?」
「ギルド?なんだそれ」
「え!?ギルドを知らないんですか!?じゃあ貴方達は一体…」
「え!?それって知ってなきゃやばい!?じゃあ私達って一体…」
「あのさ、もうめんどくせぇから死んでくれない?憐さんよ」
「うわ、またそうやってすぐ死ねって言う。死ぬよ?私本当に死んじゃうよ?」
「おお死ね」
「うわぁぁぁぁん!龍夜君が虐めて来るよぉぉ!」
泣き叫びながら少女に抱きつく憐。それだけ見れば可愛らしいのだが、抱きつかれてる方はこの上なくめんどくさそうな顔をしている。全く、この駄神はどれだけ人に迷惑をかければいいのやら
「まぁ憐は放っといて…俺についてだけど、簡単に言えば別の世界からやってきた。で、こいつは俺をこの世界に連れてきた張本人。一応神様ってわけだ」
「ふーん…何だ貴方達も平行世界から来たんですね」
「も?ってことは俺達以外にもいるのか?」
もしかしたら憐が言ってた問題を起こしてる連中の存在が掴めるのかもしれない。それは好都合だ、さっさと終わらせて俺はこの世界で悠々自適はスローライフを送るとするか
そういえば憐のやつはと思って見てみれば、少女に抱きついたまま寝ている。どこまで自由奔放なんだこの女神は
「私が昔所属していたギルドのマスターが平行世界から来たって言ってたんですよ。その時は半信半疑で聞いてましたけど、貴方達も言うならそれも本当なんでしょう」
「ほほう。ならそのマスターとやらの元へ連れてってくれないか?」
「それはいいですけど…多分貴方死にますよ?」
「あ?」
「私は魔力の流れを視ることが出来るんだけど、貴方からは何も感じないんです。魔法が使えないのにマスターと戦うのは死にに行くのと一緒ですよ」
少女はそういって真剣な眼差しで此方を見つめる。その表情からして、彼女の言うことは本当なんだろう。俺は彼女の言うことを素直に聞くことにした
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